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第五回合同ブログ句会・選句と評


 写真は今回も「八重の紫陽花」。同じく狛犬さんの御提供です。(狛犬さんは八重の花がお好きなんでしょうか)。前二回のどちらとも異なる花のようです。

<第五回合同ブログ句会・選句と評>
  選は☆で示しました。△は佳作、▽は意見、?は疑問です。
<>は作者、( )は評者です。
 ※今回の句会作品、選、評について、感想・質問などお寄せください。

<選句と評>
<句猫>
1まくら元手花火置いて眠り居る
2アーケード隙間の空の梅入りかな
☆2、何処にいてもアンテナを張りめぐらし句作出きることに敬服。(鴉の子)
☆2、「隙間」「梅雨入」で不景気な感じが出せている。(泰二)
☆2、街中でも自然を感じ取る感性に好感を持つ。(うーむ)
▽1、「まくら元」→「まくら辺に」ではいかが?(小波)
?2、梅入り→入梅(ついり)のことですか。(小波)

<八目>
3大正の女は強し梅雨に入る
4手花火や縁側に父母ありし日の
5蚊を打ちてわりなき仲になりにけり
☆4、死をまたぐ長い歳月を、込められた想いを、縁側がじっとつなぐ。(♭)
☆5、小島 功の漫画のシーンの一こまのよう。(友遊)
☆5、どぎつい感じだが眠気が覚める。i音が多い。仲にを仲とにしては。(小波)
☆5、「わりなき」で頂戴しました。(土曜日)

<泰二>
6庭先に餌を乞ふ雀梅雨の入
7ホスピスの窓の線香花火かな
8蚊柱や取りはづされし鯨幕
☆7、かぼそいいのちを思います。(土曜日)
☆7、線香花火がとても切ない。(梓)
☆8、山寺の景か。蚊柱と鯨幕の取り合わせが絶妙。(白い鴉)
☆8、寂寥感と安堵感が良くあらわされていると思います。(友遊)
☆8、はずされた鯨幕の後の蚊柱。お葬式のあとの虚しさが増す。(柊)
☆8、取り合わせが絶妙、無常感が漂う。(梓)

<小波>
9足もとに蚊の居るけはひ気は漫ろ
10吾ばかり鼠花火の追ひ廻す
11土の香や手花火の友今いづこ
☆9、良く解る情景、気は漫ろで決まりですね。(季彩)
☆10、鼠花火が恐かった想い出、まさに実感。(梓)

<狛犬>
12手花火の火は消え匂いのみ残り
13血を吸いて膨れし蚊の腹潰しけり
14入梅や甘みの足りぬメロン喰い
△12、捉えどころは良い。「火は消え」はない方がすっきりするのでは?(青子)
☆14、何だかクスッと笑える句ですね。(季彩)
☆14、期待はづれの味も天候の故か 一寸ペーソスも感じさせられる。(鴉の子)
△14、「食い」まで要るかどうか、因果関係が少しいやだが。(八目)

<白い鴉>
15入梅や居酒屋いつも準備中    
16シュルシュルと鼠花火の照らす闇  
17まくりたる腕の血を吸ふ藪蚊かな
☆15、入梅や交番いつも巡回中としたいところ。(狛犬)
☆15、入梅となつたが、準備中の居酒屋。長い梅雨もきつと準備中。(柊)
☆15、湿りっぱなしです。(土曜日)
△15、(紙風船)
☆16、闇のなかで鼠花火の音と光りが鮮明。(若葉)

<♭>
18入梅に寒さ感ぜずこの地球(ほし)よ
19夏悔やみ線香花火堕ちにけり
20蚊を潰す汚れしその掌(て)四十六
<紙風船>
21干し物の風に絡みて梅雨に入る
22宿坊までついて来たりし藪蚊かな
23憂鬱の弾けて鼠花火かな
☆21、干し物の纏い付くような感じが梅雨入りを感じさせる。(狛犬)
☆21、このような技巧性は作句力を高める。うまい句。(小波)
☆21、湿った風に絡む干し物の重い感じが取れている。(杏)
☆22、汗をかきながら山道を歩く!何度か経験をしました。(白い鴉)
☆22、蚊の句ではこれが素直か?(八目)
☆23、対処方法ではこれが一番(八目)
☆23、気まぐれな鼠花火を憂鬱の弾けた様子と捉えた点敬服。小気味よい。(うらら)

<柊>
24新しき俎かろきついりかな
25闇濃かりしころの線香花火かな
26耳もとの蚊の声たたきそこなへり
☆24、「かろき」に清潔な台所が見える。「新しき」が少し邪魔。(小波)
☆24、新調した俎とついりの重さの比較が面白い。(紙風船)
☆25、私自身この句の時代に育っているので大へん懐かしく拝見。(鴉の子)
☆25、「闇濃かりしころ」に郷愁。(梓)
☆25、「闇濃かりしころ」の花火が懐かしい。(青子)
☆25、何とも、いえぬ郷愁をかんじる。線香花火だからこそ。(うらら)
☆26、煩い蚊を叩き損なった無念さが眼に見えるようだ。(狛犬)
△26、9番と迷いましたが、蚊の声?羽音ですよね。(季彩)

<杏>
27梅雨に入る何処へも行けぬ靴磨く
28手花火の消えて大きな闇となる
29隣室も海眺めゐるついりかな
☆27、行けないのは己の体か心かはたまた物か。徒に磨かれて輝く靴よ。(♭)
☆27、晴れたら出かけるぞ、と意気込みが伝わってくる。(紙風船)
☆28、消えて大きな闇となるの 前の賑やかな情景が浮かぶ。(若葉)
△28、大きくとらえられている。(うらら)
☆29、宿の窓から見える海、所在無さと静かなひと時、隣の気配も。(友遊)
☆29、せっかく泳ぎに来たのに(八目)
☆29、海辺の旅館の一室だろうか。(青子)
☆29、ついりの気分が捉えられ、ついりだなあという気分が瀰漫している。(うらら)
△29、たっぷり時間のある旅先、海自体は表現しないのに情景が浮かぶ。(うーむ)

<季彩>
30稜線に鉄塔傾ぐ走り梅雨
31耳塞ぎねずみ花火の行方かな
32薮蚊とてエレベーターに乗って来し
△30、「傾ぐ」と「走る」では完全に着き過ぎ。「梅雨の入り」なら可。(泰二)
☆32、場所によりこんな景もあるかも。(白い鴉)
△32、取り合わせが面白いが、てにをはの使い方になめらかさが欲しい。(柊)
△32、高層階にもなぜかいる蚊。情景を想像しクスリ。(うーむ)

<鴉の子>
33湿布薬いやに冷たき梅雨入かな
34蚊を打つは合掌に似ると思ひけり
35手花火やよせ合ふ額ほの明かし
?33、「梅雨入り」→「入梅(ついり)」の誤記でしょうか。(小波)
☆33、あんまりやりたくは無いが。(八目)
☆35、暗い闇の中花火を見る顔だけが浮き上がって見える様子が…。(狛犬)
△35、花火だから「明かし」は不要。「〜に寄せ合つてゐる額かな」。(泰二)

<若葉>
36十の目を離さぬ鼠花火かな
37ざんざん降りに東京の梅雨入りかな
38水やりて花鉢の蚊を騒がしぬ
☆36、正直、上五の「を」は気になりましたが。(友遊)
☆36、十の目に驚きました、鼠花火の行方に目の様子が出ている。(杏)
△36、「〜を離さぬ」→「〜の離れぬ」と自動詞型にしては?(泰二)
?37、「梅雨入り」→「入梅(ついり)」の誤記でしょうか。(小波)

<うらら>
39魚に振る塩粒立ちて梅雨に入る
40手花火や子の神妙な顔照らす
41蚊を打つて満座の句会ひびきけり
△39、目の付け所が良い。「粒立つ」の理屈めくのが欠点。(泰二)
☆40、手花火の不思議さを見つめている子。神妙な顔でよい句になつた。(柊)
☆40、恐るおそる花火の弾けに真剣な様子に好感。(杏)
△40、火をつける前の緊張感のほうが。(八目)
☆41、思いがけなく大きく響いていたたまれない気持ちに同感。(青子)
△41、(紙風船)

<青子>
42布令太鼓響き失ひついりかな
43梅雨に入る舟板塀の湊町
44頬の蚊をうちとる力加減かな
☆43、形が整っていて景が見えてとても良いと思う。(紙風船)
△43、描写が良い。「舟板」と「湊」は着き過ぎ。(泰二)
☆44、蚊とて生き物!仏心が窺えます。(白い鴉)
☆44、解りますねー。子供だと泣かれてしまいますものね。(季彩)
☆44、誰もが共感できるおかしみが好きだ。(うーむ)

<うーむ>
45蚊を逃がし特攻隊員出撃す
46天井の龍の目黒し梅雨に入る
47母に手を添えて線香花火咲く
☆46、入梅で竜の目が黒く深まった。下五は梅雨の入では?(柊)
☆46、上五中七と季語との取り合わせが新鮮だ。(泰二)
△46、(紙風船)
△47、老いた母への心遣いが良く出ている。動詞は少なく「〜かな」か。(泰二)

<土曜日>
48人を待つ閨に焚く香梅雨に入る
49手花火の瞳の奥の未来かな
50蚊のごとき男の一生ピアノ弾く
☆48、梅雨のように湿って生暖かいことでも思い巡らす香る夜か。(♭)
☆48、梅雨入りで、よりなまめかしく。しかし平安文学か。(青子)
☆49、きらきらした子の瞳。いっぱい未来がひらけてる。(季彩)
☆49、線香花火に見入る幼子の純粋な眼差しが未来への期待となった。(鴉の子)
☆49、子供のひた向きさとそこに可能性を信じる親心がよく出ている。(泰二)
☆50、まあ何と健気なこと。「ピアノ弾く」でこの句が生きた。(紙風船)
△50、断然おもしろい。「ピアノ弾く」は自嘲か。(うらら)

<友遊>
51手花火や隣にそつと座りゐし
52窓のある封書とどきて梅雨に入る
53ドクターの話を聞く日梅雨に入る
☆51、息を呑み見つめていた「隣」の距離感や如何に。(♭)
☆51、よかったねえ。(土曜日)
☆51、大人の花火だろうか。言葉がなくとも、心の距離は近い。(うーむ)
☆52、「人生も自然も時の流れの中に」を実感。特選。(小波)
△52、「窓のある封書」。面白い題材。不確定なのが弱点。(泰二)
☆53、心象的な句 検診の結果を聞く日の不安感を感じさせる。(若葉)

<里穂>
54梅雨に入るとりごゑ低くくぐもりて
55術のなき線香花火の終の玉
56蚊柱や背戸の小藪を抜ける径
☆54、自然体で素直な詩、品位も高い。(うーむ)
☆55、線香花火の持つ宿命を感じさせられる。(若葉)

<梓>
57梅雨兆す箱階段の軋み癖
58ユニホーム部屋に吊して梅雨入かな
59基地の灯の等間隔に梅雨入かな
△57、整った巧みな句。いただくかと迷いました。手慣れを感じました。(うらら)
☆59、米国の無機的な合理性と混沌を包む梅雨との対比が絶妙。傑作。(泰二)
☆59、無機質的な基地の表情とついりの季節感との取り合わせが斬新。(うらら)
△59、基地も鬱陶しいが、なければ国も保てない。荒涼感も好み。(うーむ)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ※<小波さんから>
 「ついり」の漢字の表記は、「入梅」ではないでしょうか。
 出句の中に「梅雨入り」を当てている例がありましたが、これだと「つゆいり」と読むことになるとおもいます。(小波)
 <世話人から>
 私の持っている歳時記の一つに「『ついり』は『入梅』『梅雨入』の漢字があてはめられる」とあり、例句にも「梅雨入」で「ついり」と読むとぴったりな例が3句ほどありました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※<句猫さんから>
 「梅雨入り」と「梅雨」の微妙な違いがピンときません。梅雨入りしたての頃によくある事象って何かな?と考えても思い付かないんですよね。
 手花火は、火がすぐ落ちてもののあわれを感じさせることは、よくあるので他のイメージはないかと考えましたが、今一つでした。
 出題の言葉の意味深さを感じつつ、そんなこんなで、何を基準に選句したらいいのか分からなくなり。今回は、選句をおサボりします。(句猫)
<世話人から>
 良く悩んでくれました。出題者には、そこまで考えてほしいという願いがありました。
 解決の方法は句の「梅雨入」のところを「梅雨最中」「梅雨深し」と置き換えてみること。その方がぴったりなら、その句は「梅雨入り」としては失敗作です。
 「手花火」の方は句猫さんと同様な考えから、当然の予想から離れた情景を模索した出句もありました。それらは参考になると思います。
 

taiji-m * ブログ句会 * 15:03 * comments(0) * trackbacks(0)

第五回合同ブログ句会・出句集


 写真は前回に続いて「八重の紫陽花」。これも、狛犬さんの御提供です。今回のは「額紫陽花」のようですね。

<第五回合同ブログ句会・出句集>
 下の作品の中から良いと思う句を4句選んで句ごとに感想・批評を30字以内で添え、その番号・評を泰二宛のメールでお送りください。(選句が4句を越える時は、佳作としてください。)
 それとは別に、問題句に対するご意見などもお寄せください。
 ☆選句期限 6月25日(土)。
 ◎全ての選句・評をまとめ、このブログに発表します。作者名(ブログ上の仮名)も添えます。感想・批評も評者名(同前)を添えて全て発表します。
 
<出句集>
1まくら元手花火置いて眠り居る
2アーケード隙間の空の梅入りかな
3大正の女は強し梅雨に入る
4手花火や縁側に父母ありし日の
5蚊を打ちてわりなき仲になりにけり
6庭先に餌を乞ふ雀梅雨の入
7ホスピスの窓の線香花火かな
8蚊柱や取りはづされし鯨幕 
9足もとに蚊の居るけはひ気は漫ろ
10吾ばかり鼠花火の追ひ廻す
11土の香や手花火の友今いづこ
12手花火の火は消え匂いのみ残り
13血を吸いて膨れし蚊の腹潰しけり
14入梅や甘みの足りぬメロン喰い 
15入梅や居酒屋いつも準備中    
16シュルシュルと鼠花火の照らす闇  
17まくりたる腕の血を吸ふ藪蚊かな
18入梅に寒さ感ぜずこの地球(ほし)よ
19夏悔やみ線香花火堕ちにけり
20蚊を潰す汚れしその掌(て)四十六
21干し物の風に絡みて梅雨に入る
22宿坊までついて来たりし藪蚊かな
23憂鬱の弾けて鼠花火かな
24新しき俎かろきついりかな
25闇濃かりしころの線香花火かな
26耳もとの蚊の声たたきそこなへり
27梅雨に入る何処へも行けぬ靴磨く
28手花火の消えて大きな闇となる
29隣室も海眺めゐるついりかな
30稜線に鉄塔傾ぐ走り梅雨
31耳塞ぎねずみ花火の行方かな
32薮蚊とてエレベーターに乗って来し
33湿布薬いやに冷たき梅雨入かな
34蚊を打つは合掌に似ると思ひけり
35手花火やよせ合ふ額ほの明かし
36十の目を離さぬ鼠花火かな
37ざんざん降りに東京の梅雨入りかな
38水やりて花鉢の蚊を騒がしぬ
39魚に振る塩粒立ちて梅雨に入る
40手花火や子の神妙な顔照らす
41蚊を打つて満座の句会ひびきけり
42布令太鼓響き失ひついりかな
43梅雨に入る舟板塀の湊町
44頬の蚊をうちとる力加減かな
45蚊を逃がし特攻隊員出撃す
46天井の龍の目黒し梅雨に入る
47母に手を添えて線香花火咲く
48人を待つ閨に焚く香梅雨に入る
49手花火の瞳の奥の未来かな
50蚊のごとき男の一生ピアノ弾く
51手花火や隣にそつと座りゐし
52窓のある封書とどきて梅雨に入る
53ドクターの話を聞く日梅雨に入る
54梅雨に入るとりごゑ低くくぐもりて
55術のなき線香花火の終の玉
56蚊柱や背戸の小藪を抜ける径
57梅雨兆す箱階段の軋み癖
58ユニホーム部屋に吊して梅雨入かな
59基地の灯の等間隔に梅雨入かな
                     <以上です。>
           

taiji-m * ブログ句会 * 15:11 * comments(0) * trackbacks(0)

合同ブログ句会・出題

八重の紫陽花

 写真は「八重の紫陽花」。狛犬さんの御提供です。こういう花の相応しい季節になってきました。

<第五回合同ブログ句会・出題>
 
私の入院で中休みが入ってしまいましたが、ブログ句会を再開します。どなたでも参加自由の句会です。フリーの方も御参加ください。
<出題>
 「入梅・ついり・梅雨に入る」(「梅雨・五月雨」は不可。)
 「手花火・線香花火・鼠花火」(「花火・揚花火」は不可。)
 「蚊・蚊柱・藪蚊」(「蚊遣・蚊帳」は不可。)
 (一つの題だけで三句詠んでもかまいません。)
<出句>
 三句(二句・一句でもけっこうです。)
<締切>
 6月20日・24時
<送信>
 泰二のメールアドレスに送信してください。
 (ご存じのない方は、下の「comments」で送信してください。その際、必ずアドレスを添えてください。)
<出句集>
 皆さんの出句を、このブログに無記名・番号付きで並べて発表します。
 早ければ21日、遅くとも22日には発表の予定です。
 「選句と評」の締切は25日のつもりです。
略のプロ「共同PR」 www.kyodo-pr.co.jp
taiji-m * ブログ句会 * 10:38 * comments(1) * trackbacks(0)

第四回合同ブログ句会・選句と評


 写真は「山桜」。前回の写真と同日、撮影。桜山はほとんどが染井吉野ですが、山桜も少数ちらほら咲いていました。

<第四回合同ブログ句会・選句と評>
 選は☆で示しました。△は佳作、▽は意見、※は仮名遣いの正誤です。
<>は作者、( )は評者です。
 ※今回の句会作品、選、評について、感想・質問などお寄せください。
 ※今回は、三題とも「桜」関係でした。こういう出題はどうだったでしょうか?

<選句と評>
<句猫>
1二代目や懐紙の上の桜餅
2金属音白球吸い込む養花天
☆1、二代目と懐紙でいろんな想像を楽しめました。(土曜日)
☆1、何の二代目?庭師か、歌舞伎役者か、懐紙が想像を呼びます。(杏)
△2(うーむ)

<青子>
3桜餅この葉食ふべき捨つるべき
4花曇子供歌舞伎の乳母十歳
5奥駆けの道の始まり花曇
△3、佳作でいただきます。おもしろい。(友遊)
☆4、精一杯の子供の演技、でも眠たい。下五句が可笑しい。(うーむ)
☆4、乳母が十歳という所が良かった。可愛いですね。(早春賦)
☆5、大峰入の吉野熊野の風景がひろがる。(梓)
△5(うらら)
△5(うーむ)

<友遊>
6仏壇の灯明ゆれる桜餅
7内緒よとゆびきりした日さくら貝
8鍵束のひとつはずせし花曇
☆7、懐かしい感じがしました。(句猫)
☆7、若き日をほのぼのと思い出させる機縁として、桜貝はぴったり。(泰二)
※8、「はずせし」→「はづせし」(小波)
☆8、鍵をはずす金属音が聞こえてきそう。(梓)
☆8、なんか複雑な事情がありそうな、なさそうな。(土曜日)
☆8、一つ外した鍵の訳が「花曇」に感じられる。(紙風船)
☆8、何かはじめようとする瞬時の心の動きを捉えている。花曇がいい。(うらら)
☆8、転居か恋人との別れか、鍵はひんやりとしている。特選。(うーむ)

<紙風船>
9ためらひつ呼鈴鳴らす養花天
10丸き背のガラスに映る花曇
11酒好きの夫の嗜む桜餅
☆9、電話やメールでなしに直接話さねばならぬ事。例えば仲人の辞退。(八目)
☆9、季語がとてもよい。(友遊)
△9(うらら)

<土曜日>
12この俺もかつて神童桜餅
13桜貝ひとさし指で弾くピアノ
14花曇むかし通ひしティールーム
☆12、只の人となって桜餅に安らぐ幸せ。季語が合っている。(小波)
☆12、現在は老境にさしかかり良き夫・良き父となって・・。(鴉の子)
☆12、きっぱりと言いきったとこらが面白い。(秋)
☆13、ピアノにふれてみたくなるそんな日、童謡でも弾いたのかしら? (友遊)
☆13、桜貝とピアノの取り合わせが新鮮。(梓)
☆13、たどたどしく、さびしい音色。自分の指の桜貝。(うーむ)
△13、季語が「花曇」だったら一番に取りたかった句。(八目)
△13(紙風船)
☆14、昔は楽しい思い出があったのでしょう。(八目)
△14、「花曇」が昔の甘い懐かしさにぴったり。(泰二)

<泰二>
15砥ぎたての刃金のにほふ花曇
16膝に来て猫の寝てゐる桜餅
17蓬莱と呼ばれし国や桜貝
☆15、研ぎあげた刃との取り合わせは、よく見かけるので、包丁では?(青子)
△15(うらら)
☆17、桜貝を透して見る世界は蓬莱という国に似ているのかな。(狛犬)
☆17、蓬莱と桜貝が良く響き合っていると思います。(白い鴉)
☆17、ふしぎな取合せが魅力的。神仙境とされる国の岸に漂う桜貝。(うらら)

<白い鴉>
18村長の弾くそろばん花曇        
19墨堤を歩く夫婦や桜もち       
20重箱の蓋の光りや桜貝 
☆19、隅田川の風景がひらけます。(土曜日)
☆20、淡紅色の光りを放つ美麗な重箱。どんな料理が出てくるか。(小波)

<八目>
21仏壇の母の御下がり桜餅
22去年までは企業の戦士さくら貝
23花曇音にならないリコーダー
☆21、感傷的過ぎるようだが、分かりやすい句。(狛犬)
☆22、季語が良く効いている。上5を「昨日まで」としてはどうですか。(白い鴉)
☆22、定年後の生きがいをまだ見つけられない男性。背中が見える。(うーむ)
☆23、花曇が利いている。情景が見えてたのしい。(うらら)
☆23、新小学三年生位でしょうか。頑張れと応援したくなります。(句猫)
△23、季語が利いている。「音にならない」は、具体性がもう一歩。(泰二)

<狛犬>
24桜貝幻の世現出す
25髭面の口に喰われし桜餅
26桜餅葉を剥くくせの友ありき
▽24.「現出」が堅いし、句意が二通りに取れます。(小波)
☆25、髭面で甘党、ちょっとした意外性とほほえましさに惹かれました。(青子)
☆25、ひげづらとさくらもちの取合わせの妙。(鴉の子)

<小波>
27取り交す第一釦と桜貝
28花曇り一灯暗き大手門
29桜餅茶室に紅の静寂かな
☆27、卒業の初恋同士でしょうか 金釦と桜貝の取り合わせが純粋です。(秋)

<たみこ>
30花ぐもり素直に話聞いている
31うつむいて見つける幸や桜貝
32どなたかが遊びに来ぬか桜餅
☆30、たまには心静かに話しを聴くのも良かれ。(白い鴉)
☆31、こういうたわいのない発見が幸せを呼ぶことも。(狛犬)
☆31、海のクローバーですよね。(句猫)
☆32、有名店の桜餅か、手作りか。誰かと楽しみたい気持ちに同感。(青子)
☆32、人恋しい午後のひととき、お茶が、お茶受けが待ってます。(鴉の子)
☆32、折角お茶菓子があるこんな時来客があったら良いのに、実感です(早春賦)
☆32、「だれか」でなく「どなた」なので、由緒ある店の桜餅かな。(泰二)

<早春賦>
33見えつつも遠き山門花曇
34海の無い町に住みをり桜貝
35麻雀の区切りの時を桜餅
☆33、花曇の道をゆっくり歩く穏やかな感じです。(たみこ)
☆33、見えていて遠い山門、歩いて見るとそれ程でもないのに。吉野の蔵王堂?(杏)
☆33、遠近感が出ていて良い。(紙風船)
☆34、可哀想に思うんですが手放したくないんですよね。(句猫)
☆34、目の前の桜貝から湧く海のイメージ。憧れが良く出ている。(泰二)
△34、桜貝を見たことのない私も、こう詠めばいいのかと思いました。(青子)
△34(うらら)
☆35、ほっとして、桜餅に手がのびる(を)がきいている。(友遊)
☆35、かつてサボリ学生の溜まり場だった我が家を偲ぶ。(小波)
△35(紙風船)

<うらら>
36花曇り書かねばならぬ文ひとつ
37川風に冷え残りたる桜餅
38どんな身をつつんでいたの桜貝
☆36、花曇の気分に良くあっている。(八目)
☆36、しんと静かな書斎が浮かびます。(たみこ)
☆36、花曇の季語が想像をふくらます。(秋)
△36(うーむ)
☆38、ただ、ただ、同感。私も知りたい。(狛犬)
☆38、疑問に同感。口語調が生きている。(小波)

<鴉の子>
39母の忌や降りたつ駅の花曇
40桜もちの倖せいろを友持ち来
41掌にうけてこはれさうなるさくら貝
☆39、[33]と雰囲気が似てますが、「母の忌」で、より優しい感じが。(たみこ)
△39、切り繋ぎに問題はあるが季語が「母の忌」への気持を語っている。(泰二)

<秋>
42二羽らしき鳥語いづこや花曇
43姉妹に間違へらるる桜餅
44朝の日の干潟に残るさくら貝
☆44、ピンク色に桜貝が朝日に輝いてる。ロマンチックですね。(早春賦)

<杏>
45中空に母の声せり養花天
46花曇使いはじめの庭箒
47食卓は時に文机桜餅
※46、「使い」×→「使ひ」〇 (世話人)
☆46、花びらを掃き集めるのは大変な仕事ですね。(白い鴉)
☆47、まさに実感、桜餅をいただく至福。(梓)
☆47、ごく普通の家庭のさくら餅が詠まれている 表現が上手い。(秋)

<うーむ>
48花曇り「この印籠が・・・」出てこない
49生家より婚家に長し桜餅
50かなしきひ海よりもらふ桜貝
☆48、面白い発想と思いました。(早春賦)
△48(紙風船)
☆49、嫁ぎきて随分たったなあとの感慨。どちらかといえば幸せの気分。(八目)
☆49、主婦の日常のひと駒(鴉の子)
☆49、結婚後のつつがない生活が桜餅に現れている。(紙風船)
△49、桜餅の関西風、関東風。婚家ではどちら?今は婚家に馴染まれた様子。(青子)
☆49、青子さんのように深く読んでも、もっと単純に読んでも味のある句。(泰二)
△49(うらら)
☆50、深い呼吸をするような、センチメンタルな感じがいいです。(たみこ)

<梓>
51鳥籠に鳥の影なき花ぐもり
52ガラス戸に嬰の手のあと花ぐもり
53てのひらに潮騒を聴く桜貝
☆51、なぜ籠は空なのだろう。逃げた?死んだ?想像が膨らみました。(青子)
☆52、慈しむ目がいい。(友遊)
☆52、曇りだからガラスに残る花の様な手形は、はっきり出るのでしょう。(杏)
☆52、上手い。(紙風船)
☆52、絶品。「嬰」がこの家にいてもいいが、去った後の方がなお良い。(泰二)
☆52、汚れである筈のものが花曇によっていい雰囲気を醸している。(うらら)
△52(うーむ)
☆53、唄を聴いて居る様なロマンチックな掌の桜貝です。(杏)
☆53、潮騒がお手柄です。(土曜日)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ※季語「花曇、養花天」は、漠然として難しかったです。こういう苦手な季語も
詠んでみるところに、本句会の良さがあると思いました。
(小波)

 ※季語「花曇」は難しい。深刻になっては駄目だ。その点9や36は選に入れたが重いかも?(八目)
taiji-m * ブログ句会 * 23:33 * comments(0) * trackbacks(0)

第四回合同ブログ句会・出句集

花盛り
 写真は、家の前の「自然公園の桜山」で。4月4日(日)、撮影。天気も良く、お花見の人が大勢いました。

<第四回合同ブログ句会・出句集>
 下の作品の中から良いと思う句を4句選んで句ごとに感想・批評を30字以内で添え、その番号・評を泰二宛のメールでお送りください。(選句が4句を越える時は、佳作としてください。)
 それとは別に、問題句に対するご意見などもお寄せください。
 ☆選句期限 4月25日(土)。
 ◎全ての選句・評をまとめ、このブログに発表します。作者名(ブログ上の仮名)も添えます。感想・批評も評者名(同前)を添えて全て発表します。

<出句集>
1二代目や懐紙の上の桜餅
2金属音白球吸い込む養花天
3桜餅この葉食ふべき捨つるべき
4花曇子供歌舞伎の乳母十歳
5奥駆けの道の始まり花曇
6仏壇の灯明ゆれる桜餅
7内緒よとゆびきりした日さくら貝
8鍵束のひとつはずせし花曇
9ためらひつ呼鈴鳴らす養花天
10丸き背のガラスに映る花曇
11酒好きの夫の嗜む桜餅
12この俺もかつて神童桜餅
13桜貝ひとさし指で弾くピアノ
14花曇むかし通ひしティールーム
15砥ぎたての刃金のにほふ花曇
16膝に来て猫の寝てゐる桜餅
17蓬莱と呼ばれし国や桜貝
18村長の弾くそろばん花曇        
19墨堤を歩く夫婦や桜もち       
20重箱の蓋の光りや桜貝 
21仏壇の母の御下がり桜餅
22去年までは企業の戦士さくら貝
23花曇音にならないリコーダー
24桜貝幻の世現出す
25髭面の口に喰われし桜餅
26桜餅葉を剥くくせの友ありき
27取り交す第一釦と桜貝
28花曇り一灯暗き大手門
29桜餅茶室に紅の静寂かな
30花ぐもり素直に話聞いている
31うつむいて見つける幸や桜貝
32どなたかが遊びに来ぬか桜餅
33見えつつも遠き山門花曇
34海の無い町に住みをり桜貝
35麻雀の区切りの時を桜餅
36花曇り書かねばならぬ文ひとつ
37川風に冷え残りたる桜餅
38どんな身をつつんでいたの桜貝
39母の忌や降りたつ駅の花曇
40桜もちの倖せいろを友持ち来
41掌にうけてこはれさうなるさくら貝
42二羽らしき鳥語いづこや花曇
43姉妹に間違へらるる桜餅
44朝の日の干潟に残るさくら貝
45中空に母の声せり養花天
46花曇使いはじめの庭箒
47食卓は時に文机桜餅
48花曇り「この印籠が・・・」出てこない
49生家より婚家に長し桜餅
50かなしきひ海よりもらふ桜貝
51鳥籠に鳥の影なき花ぐもり
52ガラス戸に嬰の手のあと花ぐもり
53てのひらに潮騒を聴く桜貝
  ※以上です。
taiji-m * ブログ句会 * 10:31 * comments(0) * trackbacks(0)

第四回合同ブログ句会・出題


写真は「初花と昼の月」。家の前の公園にある桜山で。桜と昼月というと、夭折した弟の句を思い出します。「昼の月出てゐる余花に身を寄せぬ」(これは夏の句ですが)。高校生らしい抒情性が感じられます。

<第四回合同句会・出題>
 皆が作者で、皆が選者の俳句会です。
 中心は結社「ぬかご」の有志ですが、フリーの方も歓迎です。どなたでも、自由に御参加ください。
<出題>
 「花曇・養花天」
 「桜餅」
 「桜貝」
 (一つの題だけで三句詠んでもかまいません。)
<出句>
 三句(二句・一句でもけっこうです。)
<締切>
 4月20日・24時
<送信>
 泰二のメールアドレスに送信してください。
 (ご存じのない方は、下の「comments」で送信してください。その際、必ずアドレスを添えてください。)
<出句集>
 皆さんの出句を、このブログに無記名・番号付きで並べて発表します。
 早ければ21日、遅くとも22日には発表の予定です。
 「選句と評」の締切は25日のつもりです。

taiji-m * ブログ句会 * 17:42 * comments(0) * trackbacks(0)

第三回合同ブログ句会・選句と評


 写真は「デージーにとまった天道虫」。3月27日。気温は玄関で8度と低いけれど、やはり春。青蜥蜴や蜂も見かけました。

<第三回合同ブログ句会・選句と評>
 選は☆で示しました。△は佳作、▽は意見、?は疑問です。
<>は作者、( )は評者です。
 ※今回の句会作品、選、評について、感想・質問などお寄せください。

<選句と評>
<たみこ>
1鯉ゆらゆらかき混ぜている春の水
2蛇穴を出づるを今日の幸とせり
3はけ下を巡って続く春の水
☆1、ゆらゆらとひれを動かしている鯉が春らしい。(狛犬)
☆1、上五がいかにも春の水らしいと思いました。(青子)
☆1、動いている様を「かき混ぜて」とみたのが面白い。長閑な感じがいい。(友遊)

<青子>
4春水や隠れしものの泥けぶり
5春の水水車の腕くぐりゆく
6蛍雪もすぎ戸も知らず卒業す
☆4、足音に驚いてさっと逃げた生き物。「隠れしもの」に優しさが。(たみこ)
☆4、春水の光や、あたたかさに動き出した命を感じた。(柊)
☆4、「泥けぶり」だけで、生き生きといのちを表現しているのがいい。(うらら)
☆5、水車の腕(かいな)と詠んだ所が素晴らしいと思った。(早春賦)

<友遊>
7にきび顔をさなき顔も卒業す
8蛇穴を出て水の音風の音
9蛇穴を出てシャガールの絵のなかへ
☆7、高校生でしょうか、にきび、をさな顔も嬉しそう。(杏)
☆7、思春期の卒業生。上五中七の具体性で選んだ。(柊)
☆8、水と風の音で蛇の触れた世界を簡潔に表現。しんとした感じがする。(うらら)
☆8、類想的ではあるが、「蛇穴を出づ」の感覚を捉えている。(泰二)
☆9、シャガールを頂戴しました。(土曜日)
☆9、夢から覚めて、又夢の中へ。水の香りのする絵。(うーむ)
☆9、想像の飛躍が楽しい。蛇はシャガールの絵に所を得たかも。(うらら)
☆9、発想の面白さ。(確かにシャガールの絵にこんな感じの蛇がいた。)(泰二)
△9、アダムとイブのそばの蛇を持ち出して面白いと思いました。

<小波>
10土のなき校庭に倦み卒業す
11春の水絵馬の哀歓均しけり
12穴出でし蛇は己の影を這ふ
☆12、蛇の動きが見える様で観察力に感服しました。(白い鴉)
☆12、「己の影を這ふ」が気に入りました。(青子)
☆12、己の影を這ふのフレーズに好感。見てみたいです、ぬめりが見える。(杏)

<八目>
13きらめきて命育む春の水
14屋上にひとり涙の卒業子
15蛇出でて大き欠伸をまづひとつ

<白い鴉>
16白山や棚田に溢る春の水
17一斉に鳩を放ちて卒業す
18蛇穴を出でし縄文遺跡かな
☆16、「棚田に溢る」より「棚田たなだに春の水」の方が景が広がるのでは?(八目)
☆16、雪解の水が棚田に溢れ白山が映る春の情景、実りの秋も約束!(早春賦)
☆16、白山からの水が棚田を潤しているのでしょうか。棚田の目覚めですね。(青子)
☆17、素直な句がいいですね。(土曜日)
☆18、古墳などから蛇が出るのはよく聞く。縄文遺跡の普遍性で選んだ。(柊)

<柊>
19鷺一羽街の春水かがやかす
20伸びし背や調べ明るき卒業歌
21蛇穴を出でたどりゆく廃線路
☆19、一羽の鷺の存在が効果的な絵画的構図を構成。(狛犬)
☆21、廃線路との取り合わせがいいです。(土曜日)
▽21、春より夏の夕方とした方が合う風景かなあと思いました。

<杏>
22赤子抱くやうに掬いし春の水
23描きながら絵筆を浸す春の水
24蛇穴を出づまわり道して墓参かな
☆22、赤子と春の水の取り合せにほのぼのとした雰囲気を感じます。(白い鴉)

<鴉の子>
25春の水躍りて下る谷の間[あい]     
26蛇穴を出でて崖草日にそよぐ
27胸高の袴で闊歩卒業子
☆26、何気ない描写に蛇の不気味さを捉えている。(うらら)
☆26、其のころの季節感が出ていると思います。(秋)
☆26、季語の感じが出ている。「蛇」→「そよぐ」は損だ。「て」も?(泰二)
△26、蛇の出るころの自然の明るさを素直に詠んでいる。(柊)

<秋>
28金釦むしりとらるる卒業子
29蛇穴を出でて日射しを明るうす
30羽ばたきて鳥かがやかす春の水
☆30、飛び立つときの水しぶきの輝きが美しい。春のよろこび。(友遊)
?30「かがやかす」のは春の水?鳥?「羽ばたける鳥輝かす」か、「羽ばたきて鳥の輝く」では?(うらら)

<早春賦>
31春の水急勾配の天主かな
32目礼に息深くして卒業子
33蛇出でて城の石垣反り返る

<土曜日>
34リハビリに精出す姑春の水
35底打ちの蛇穴を出づ兜町
36初恋も口きかぬまま卒業歌
☆36、好みではないが分かりやすい句。(狛犬)
△36、「初恋の口きかぬまま卒業す」の方が良いのでは?(柊)
?36「初恋も」の「も」は「や」がいいのでは?(うらら)

<泰二>
37春の水灯ともりそめし河原町
38蛇穴を出て草の葉のひかりかな
39はるかなる山並みの紺卒業歌
▽37:春の水より春灯だけのほうが、いいように思います。(青子)
☆38、春の明るい草原。しかし光っているのは蛇の背?草の葉?(たみこ)
☆39、白線流しの風景を思い浮かべました。(青子)
☆39、大自然と卒業の組み合わせはよく見るが、未来への思いを感じた。(柊)

<うらら>
40雲の影絶えず揺らして春の水
41大空へ象吹き上ぐる春の水
42蛇穴を出で全長のなまめけり
☆40、広々とした句です。(土曜日)
☆40、溢れる春の水に雄大な雲を映してる。景が大きいと思った。(早春賦)
☆40、雲の影と水の鏡面の流れの緩やかさも想像できる。(杏)
☆40、静けさが漂う、心やすらぐ句。(うーむ)
☆41、象のユーモラスで明るい印象、うきうきしてくる。(うーむ)
☆41、象の動作が目に浮ぶ様です。虹でも出来たら最高。(白い鴉)
☆41、本物の象というより、象の形の噴水という感じがします。(たみこ)
☆41、春のゆったりとした様子が見える。象が面白い。(友遊)
☆41、取り合わせが面白く、春ならではの水のきらめきが美しい。(秋)
☆42、生々しさがつやっぽい。視点が面白い。(友遊)

<狛犬>
43春水に飲み込まれたる蟻地獄
44苦作する見たこともなき蛇の穴
45葬式は我が卒業式と友がいう
(?43、文が長いので、下段に載せました。)

<里穂>
46人声の殖え来し堤春の水
47晩学の友垣熱く卒業歌
48蛇穴を出でて現世の風の中
☆46、「殖え来し」では無く「増え来し」ではないか?(八目)
☆46、二句一章で詠まれ春の水の辺りの情景が目に浮かびます。(秋)
☆47、晩学であればこその卒業歌であり達成感が伝わってきます。(秋)
☆47、夜学だろうか。平坦ではなかった友の人生。拍手を送りたい。(うーむ)
☆48、私も「蛇穴を出でて浮世の赤い風」を句作、しかし出句見合わす。(狛犬)

<うーむ>
49旅立ちの深き一礼卒業子
50ゆうゆうと蛇出づチェルノブイリの野
51色褪せし金の釦や卒業子
☆49、「旅立ちの」は要らないのでは?「校門に」か「校庭に」かでは?(八目)
☆49、卒業子の思いが全て出ていると思った。(早春賦)
☆50、チェルノブイリというのが意外。ああ人が居ないんだと納得。(たみこ)
☆50、「ゆうゆう」不要。蛇穴を出て見れば周の天下なり(虚子)に習え。(泰二)
△50(うらら)
☆51、「色褪せし」で経過がわかる。(八目)
☆51、釦の取れた制服、油を塗りつけた角帽などを思い出します。(白い鴉)
☆51、入学のガブガブ服から袖の短い姿まで出ている。(杏)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<疑問>(たみこ)
43:蟻地獄のあるところに水が流れてきたということでしょうか?
 蟻地獄のあるところは雨の当たらないような乾いた地面が多いのでちょっと想像しづらいです。でも、春にそういう現象がある地方があるのかな?しかし、そのようなことが起きるところに蟻地獄はそもそも巣を作らないだろう…と悩んでます。

<反省>(青子)
 蛇は大嫌いなので、今回の季語も敬遠しましたが、出句の中にいい句がたくさんあって、毛嫌いばかりもしていられないなあと反省いたしました。
taiji-m * ブログ句会 * 10:52 * comments(0) * trackbacks(0)

第三回合同ブログ句会・出句集

プリムラ
 写真は庭の「プリムラ・ジュリアン」。ご近所さんから分けていただいたもので、もう、二十年近く保っています。丈夫で、あまり手をかけなくても、毎年咲いてくれます。ぱっとしない淡い黄色ですが、私もかみさんも、好みの色です。

<第三回合同ブログ句会・出句集>
 下の作品の中から良いと思う句を4句選んで句ごとに感想・批評を30字以内で添え、その番号・評を泰二宛のメールでお送りください。(選句が4句を越える時は、佳作としてください。)
 それとは別に、問題句に対するご意見などもお寄せください。
 ☆選句期限 2月25日(水)。
 ◎全ての選句・評をまとめ、このブログに発表します。作者名(ブログ上の仮名)も添えます。感想・批評も評者名(同前)を添えて全て発表します。

<出句集>
1鯉ゆらゆらかき混ぜている春の水
2蛇穴を出づるを今日の幸とせり
3はけ下を巡って続く春の水
4春水や隠れしものの泥けぶり
5春の水水車の腕くぐりゆく
6蛍雪もすぎ戸も知らず卒業す
7にきび顔をさなき顔も卒業す
8蛇穴を出て水の音風の音
9蛇穴を出てシャガールの絵のなかへ
10土のなき校庭に倦み卒業す
11春の水絵馬の哀歓均しけり
12穴出でし蛇は己の影を這ふ
13きらめきて命育む春の水
14屋上にひとり涙の卒業子
15蛇出でて大き欠伸をまづひとつ
16白山や棚田に溢る春の水
17一斉に鳩を放ちて卒業す
18蛇穴を出でし縄文遺跡かな
19鷺一羽街の春水かがやかす
20伸びし背や調べ明るき卒業歌
21蛇穴を出でたどりゆく廃線路
22赤子抱くやうに掬いし春の水
23描きながら絵筆を浸す春の水
24蛇穴を出づまわり道して墓参かな
25春の水躍りて下る谷の間[あい]     
26蛇穴を出でて崖草日にそよぐ
27胸高の袴で闊歩卒業子
28金釦むしりとらるる卒業子
29蛇穴を出でて日射しを明るうす
30羽ばたきて鳥かがやかす春の水
31春の水急勾配の天主かな
32目礼に息深くして卒業子
33蛇出でて城の石垣反り返る
34リハビリに精出す姑春の水
35底打ちの蛇穴を出づ兜町
36初恋も口きかぬまま卒業歌
37春の水灯ともりそめし河原町
38蛇穴を出て草の葉のひかりかな
39はるかなる山並みの紺卒業歌
40雲の影絶えず揺らして春の水
41大空へ象吹き上ぐる春の水
42蛇穴を出で全長のなまめけり
43春水に飲み込まれたる蟻地獄
44苦作する見たこともなき蛇の穴
45葬式は我が卒業式と友がいう
46人声の殖え来し堤春の水
47晩学の友垣熱く卒業歌
48蛇穴を出でて現世の風の中
49旅立ちの深き一礼卒業子
50ゆうゆうと蛇出づチェルノブイリの野
51色褪せし金の釦や卒業子
taiji-m * ブログ句会 * 11:22 * comments(0) * trackbacks(0)

第三回合同ブログ句会・出題


写真は、前回と同じ「クロッカス」です。前回は霙にちぢこまっていましたが、今回のは日が差して、のびのびしています。

<第二回合同句会・出題>
 皆が作者で、皆が選者の俳句会です。
 中心は結社「ぬかご」の有志ですが、フリーの方も歓迎です。どなたでも、自由に御参加ください。
<出題>
 「春の水(春水も可)」
 「卒業(卒業生・卒業歌など傍題可)」
 「蛇穴を出づ(穴を出し蛇も可)」
 (一つの題だけで三句詠んでもかまいません。)
<出句>
 三句(二句・一句でもけっこうです。)
<締切>
 3月20日・24時
<送信>
 泰二のメールアドレスに送信してください。
 (ご存じのない方は、下の「comments」で送信してください。その際、必ずアドレスを添えてください。)
<出句集>
 皆さんの出句を、このブログに無記名・番号付きで並べて発表します。
 早ければ21日、遅くとも22日には発表の予定です。
 「選句と評」の締切は25日のつもりです。
taiji-m * ブログ句会 * 12:29 * comments(0) * trackbacks(0)

第二回合同ブログ句会・意見・感想のまとめ


写真は「春の霙」。2月27日、みぞれが降りました。ほんのいっときでしたが、少しつもったので、撮りました。紫の花は「クロッカス」、周りの草は石竹です。

<合同ブログ句会、感想・意見のまとめ>
<紙風船さんから>
選句以外に採りたかった句は、
 4 斑雪野に箱を置きたる養蜂家
37 はだれ雪青菜は蕾たくはえし 
(「たくはえし」が気になりました。「持ちにけり」だったらいただきたいと思います。)
29 涅槃会やゆるる会津の絵ろふそく

<うららさんから>
 20猫たちの集つてゐる涅槃寺。
 涅槃図に猫が入っていないことは承知していましたが、この句はそれを離れて、涅槃の温かさ(釈迦の慈愛の温かさであり、その慈悲を感受して集い、祈る人々の温かさでもあるわけですが)を言いたくて作りました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 <世話人から>
 今回いただいた「評」のうちのいくつか、また、句会後にいただいたメール、などの中から、三つの問題を取り上げたいと思います。

A <難しい季語>
 (「涅槃」は、実際の涅槃会などを知らないので、難しい。)というご意見が数人の方から寄せられました。
 ※題詠には、普段詠んだことのない季語の理解を深めるという狙いもありますので、経験のないことにも、取り組んでほしいものです。(世話人)
 今回の「涅槃」を例に挙げましょう。
 1、歳時記の「涅槃」の説明・例句を読んでみましょう。
 2、「涅槃図」を詠んでいる例が多いことが分かります。
 3、パソコンで「グーグル」などを使って「涅槃図」を検索しましょう。
 4、「涅槃図」をいくつか見ることが出来ます。
 5、(今回の出句者の中には、お寺に行って涅槃図を見てきた方もありました。)

B <季重なり>
9絵葉書の梅と目白やここにあり
▽9、絵葉書は抜きにして梅、目白(夏)だけをまとめては。(小波)
16涅槃図のででむし如何に来たりしか
?16、「ででむし」は夏の季語。描かれたものは季語ではないのでしょうか。(小波)
 ※(小波)さんは、「梅・目白」、「涅槃図・ででむし」の季語の重なりが気になったようです。
 今回の出句集では他にもそれらしいものがありました。
4斑雪野に箱を置きたる養蜂家(斑雪野・養蜂家)
34探梅や遠出の頬の冷ゆるまで(探梅・冷ゆる)
48風寒し梅が頼りの句会かな(寒し・梅)
 一句の中の季語の重なりについて、どう考えたらいいのでしょうか。
「一句に一季語を形式的に守ろうとすると、句作りは窮屈になってしまいます。一句の中心はどの季語かということさえしっかりしていれば、それ以外に季語となる言葉が混じってもさしつかえありません。「大原や蝶の出て舞ふ朧月・丈草」など、季重なりの名句は古来少なくないのです。・岸本尚毅」
黒揚羽九月の樹間透きとほり(黒揚羽・九月)
 雪山に春の夕焼け滝をなす(雪山・春夕焼け・滝)
 甘藍をだく夕焼けの背を愛す(甘藍・夕焼け)
 ひややかに夜は地をおくり鰯雲(ひややか・鰯雲)
  以上四句、飯田竜太の句です。
このような例から考えれば、9の句の季語は「梅」、16の句の季語は「涅槃図」で、「目白」「ででむし」は季語ではなく、季重なりとは言えないということになるでしょう。
 4は「養蜂家」が中心の句なので、これが季語でしょう。「斑雪野」は季語でない使い方なので、季重なりの点は、いいのですが、出題の趣旨から言うと、問題ありかと思います。
 34は「探梅」が季語ですね。これも季重なりの問題はないのですが、「探梅」は冬の季語なので、今回の出題の趣旨から外れていると思います。
 48は「風寒し」も「梅」も、それぞれ重要な使い方なので、季語同士がぶつかっている感じで、季重なりと言われるでしょう。

C <類型・類想>
21白梅のために空ありいよよ青
52まさおなる空に紅梅三分咲き
▽21、52、「梅・空・青」は風生の「まさをなる空よりしだれ桜かな」と同想では?(小波)
※「すべて帰す天の青さに梅咲けり・野見山朱鳥」
 「白梅のあと紅梅の深空あり・飯田竜太」
 どちらも、「梅」と「青空」を材料にしていますが、(小波)さんも、これらの句を風生の句と同想とはなさらないでしょう。「梅・青空」という材料は共通でも、句の構想が違うからです。21の句も、その点では、別の発想なので、同想ではないでしょう。52の句は、「まさをなる空」と「花木」の取り合わせという点で、同じパターンだと言われるかもしれません。

16涅槃図のででむし如何に来たりしか
▽16、「涅槃図の貝いかにして来たりけむ」小澤實、(角川俳句大歳時記)
     でもこれを自力で考えるのはすごいです。(うーむ)
 この場合は、(足も無い虫が参加している謎)という構想が同じなので、類想と言うことになるでしょう。
 実は私の出句にも、同様なことがありました。
14まどろみのごとくに涅槃したまへる
「春眠のごとくに涅槃したまへる・行方克巳」この句を、ブログ句会の後で、見つけてしまいました。あまりにもそっくりなので、びっくりです。
 このような、そっくりさんの句の場合、「類句・類想」と呼ばれます。でも、それは道徳的な批難ではありません。それは、単に、先行作品があったかどうかの問題ですから。
 (先行作品があるのを知っていて、類似の句を発表したら、それは「盗作」で、批難されても当然です。)
 このように、自分の作品と同想の先行作品があることを知ったら、なすべきことは、ただ一つです。その事態を公表して、自作を撤回することです。
 という訳で、私は14の句を撤回します。(きらりさんも16の句を撤回なさるということです。)
 でも、ちょっと残念だなぁ。自分では、結構気に入っていた句なんです。(泰二)
taiji-m * ブログ句会 * 18:29 * comments(0) * trackbacks(0)
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