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第七回ブログ俳句会・出題

◎今回も香田裕誌氏の写真です。ちょっと現実離れした感じですが、実写らしいです。

☆ 第七回ブログ俳句会・出題 ☆

皆が作者で、皆が選者の俳句会です。
 フリーの方も歓迎です。どなたでも、自由に御参加ください。
<出題>
 ○投句内容 「虫」・「虫に関するもの」を詠んだ春の句。
 (「虫」は生物を鳥・獣・虫・魚と分けた時の「虫」。つまり鳥でも、獣でも、魚でもない生き物)
鳴くや皆愚かなる村のもの・高浜虚子」のように「虫」に関する季語でも良いし、「貝殻を敷く切通し春の潮・中戸川朝人」のように「虫」に関するものと季語が別でも良い。 
○投句句数 お一人三句まで。(一句でもOK)
 ○投句期限 3月5日
 ○投句方法 泰二のメールアドレスをご存知の方はEメールで出句してください。
  そうでない方は、この記事の下のcommentsをクリックし、お書き込みください。その際、出来れば、メールアドレスも御記入を。

 ◎全ての投句をまとめ、番号を付け、無記名で並べた「出句表」を3月7日、このブログに公表します。「選句」「評」についてはその章でご覧ください。


※下の写真は「横浜緋桜」、狛犬さんの提供です。
 『我が家の近くの山頂公園に「横浜緋桜」の原木が有ります。横浜緋桜は河津桜よりもずっと色が濃くあでやかです。ソメイヨシノよりもちょっと早めに咲きます。昨年撮った写真を送ります。(狛犬)』

taiji-m * ブログ句会 * 11:06 * comments(1) * trackbacks(0)

<感想・雪の句>



◎今回も引き続き香田裕誌氏の写真です。題は「かまくら」。かまくらの中から外を写すという発想が新鮮です。

<感想募集>
 雪の句の掲載を呼びかけたところ、6人の方の投句がありました。有難う御座います。
 これだけの句がまとまりましたので、皆さんの感想を伺いたいと思います。特定の句、特定の作者についてでも、アンソロジー全体についてでも結構です。メールでなり、commentsでなり、お寄せください。(世話人)
◎上の「お願い」に応じて、感想が寄せられました。
<けいこさん><白い鴉さん><そよ風さん><うーむさん><泰二>の感想を掲載します。

《けいこさんの感想》
<そよ風>さんの「残月の光に浮かぶ春の雪」
 ◎春の雪より具体的なものに雪があれば、もっと存在感のある句になったと思いました。

<白い鴉>さんの「定位置に居る占師春の雪」
 ◎生活のため座り続ける占師に春の雪がぴったりです。通り過ぎて行く人々も眼に浮かびます。

<ウーフ>さんの「雪吊の円錐にある撓みかな」
 ◎しっかりした観察眼に脱帽です。

<狛犬さん>の「雪の道何処までも行く夢をみた」
 ◎下五「夢を見し」では?

<うーむ>さんの「オルゴール踊り子とまり山は雪」
 ◎うーむさんの句はいつも個性的ですね。泰二さんご指摘の三段切れも、「オルゴールの」で素敵な句になりますね。

<泰二さ>んの「ぎっしりと雪降る空を鴉かな」
 ◎大降りの雪の空へ挑むように飛ぶ鴉ー白と黒の対照と鴉の本性の逞しさを感じました。
同上:「擁き合ふブロンズ像や春の雪」
 ◎ブロンズ像の硬さと春の雪のやわらかさが、よいと思います。ブロンズ像の主題上、季語は動かないと思いました。

《白い鴉さんの感想》
◎<そよ風>さんの句
 *「掌を振りて通じる別れ雪椿」が良いと思いました。
  やはり「別れ」が気になります。「同士」では如何?

◎<ウーフ>さんの句
 *一句を選ぶならば「雪吊の円錐にある撓みかな」ですが、雪吊は円錐形のイメージがあるので、一工夫が必要な気がします。

◎<狛犬>さんの句
 *一句を選ぶならば「目覚めれば屋根から落ちる雪の音」ですが、さらに上五を一工夫して意外性を出せば素晴らしい句になると思います。

◎<うーむ>さんの句
 *一句を選ぶならば「オルゴール踊り子とまり山は雪」ですが、泰二さんの案の「オルゴールの」とすればより素晴らしい句と思います。

◎<けいこ>さんの句
 全体的に良い句と思いますが一句選べば「宿の湯の渡り廊下へ雪はげし」ですが「渡り廊下へ」⇒「渡り廊下の」では如何。

◎<泰二>さんの句
「風船の色呑まれゆく雪催」→「ゆく」は「行く」としては?
「夜の雪湯船のなかに眠り神」→「雪の夜」でなく「夜の雪」なのが良い。「船」は「舟」とした方が「眠り神」がのんびりとしているイメージが広がると思います。
 以上の2句が良いと思いました。
「ぎつしりと雪降る空を鴉かな」→「空を」は強調せず「空の」では如何?
「道端に靴売つてをり雪催」→にわか靴売と推察しますが、八百屋とか、肉屋と具体的にした方が解り易いと思います。
「雪の夜や音くりかへす洗濯機」→平凡な句の様な気がします。
「擁きあふブロンズ像や春の雪」→季語が動くのでは?。

《そよ風さんの感想》
<白い鴉>さんの「公園の猫の足跡春の雪」
◎春の雪に覆われた公園と、小さな猫の足跡の可愛らしさに詩情が表現されていて、早春の明るい句です。

 「定位置に居る占師春の雪」
◎「定位置に居る」の措辞が納得で上手いです。

<ウーフ>さんの「雪深々ニコライ堂の真白なり」
◎「雪深々」が中七と下五を情緒たっぷりに盛り上げていると感じました。

<狛犬>さんの「雪の道何処までも行く夢をみた」
◎方向感覚さえ危うい雪ばかりの道を想像していると、それは夢でしたよと、安心感で閉じている。「みた」より「みし」が良いのでしょうね。

<うーむ>さんの「オルゴール踊り子とまり山は雪」
◎上五、中七と読み、そこから下五へ目を向けたとたん、ぱっと山の雪景色が迫ってきて圧巻です。

<けいこ>さんの「ベッド直す日課の向かふ春の雪」
◎「向こふ」が一読では解りづらかったのですが、「窓の外」かなと思いました、日常の営みを希望的季節とともに上手く表現されていると思いました。

◎「宿の湯の渡り廊下へ雪はげし」の句ですが、「へ」を「の」で繋ぎますと、「の」が三度続きますので、「湯宿来て渡り廊下の雪はげし」では如何でしょう?

<泰二>さんの「擁きあふブロンズ像や春の雪」
◎儚く消える淡雪と像との相性は、擁きあう像なのでより響き合うのでしょう。

 「夜の雪湯船のなかに眠り神」
◎「眠り神」が湯船の中にいるお陰で、うとうと眠くなった、という表現が素敵だと思いました。とても思いつきませんで、勉強になりました。

《うーむさんの感想》
<そよ風>さんの「掌をふりて通じる別れ雪椿」
◎別れも、言葉でなくとも通い合う心も、雪椿との取り合わせは良い。白椿なら悲しい別れ、赤い椿なら気軽な別れ、この句は後者だろうか。

<白い鴉>さんの「定位置に居る占い師春の雪」
◎冬の盛りの雪なら店じまい。我が街にも、こんな占い師がおり、独特の風情があります。

<ウーフ>さんの「雪吊の円錐にある撓みかな」
◎円錐という固い言葉をズバリ使いながらも、詩となっている。すごい。

<狛犬>さんの「雪の道どこまでも行く夢をみた」
◎ひりひりと気持ちが良いほど孤独な夢。ポツリとつぶやかれた劇の独白台詞のような句。

<けいこ>さんの「春雪に包まれている浅き夢」
◎人家が雪に包まれているのは誰でも思いつくが、もう一歩先へ、夢が包まれているという表現が素敵。

「宿の湯の渡り廊下へ雪はげし」
◎渡り廊下へ雪が吹き込んでいる光景が印象的。そこが長閑な宿の湯であることも面白い。紫宸殿なんてのもドラマチックか。渡り廊下の有無は不明だが。

<泰二>さんの「ぎっしりと雪降る空を鴉かな」
◎雪のさなか空を見るのが好きだ、次々降りてくる雪片、目眩がしそうになる。こんな天気に飛ばなくてもよいものを、何かに憑かれたように必死に飛ぶ鴉に惹かれる。

「雪の夜や音くりかへす洗濯機」
◎雪の夜は静か。通年夜濯ぎの我が家、洗濯機の音、耳につく。雪の夜で詩となる。

「風船の色呑まれいく雪催い」
◎やられた。色を特定しないのが良いのだろう。空へ昇った風船はどこから見えなくなるのか気になり、いつも最期まで見届けてるが、その瞬間は不明。

「擁きあふブロンズ像や春の雪」
◎このポーズには、春の雪がよい感じに合う。擁の字で上品に。

《泰二の感想》
◎<そよ風>さんの句では、「掌を振りて通じる別れ雪椿」が良いと思いました。ただ「掌を振る」のは、一般的な「別れ」に共通なので、べつの表現を見付けてほしいです。
「雪」を「白髪」、「雪の森」を「チボリの森」と見立てる方法は、月並みと呼ばれる古い方法なので、損な表現だと思います。
◎<白い鴉>さんの句では、「定位置に居る占師春の雪」が良いと思います。ただ「定位置」は言葉が堅く「春の雪」のムードに合いません。
 他の句は、常識的な情緒を覆そうと試みているようですが、壊しただけで、新しい詩情が掴めるところまでは、いっていないようです。
◎<ウーフ>さんの句では、「雪吊の円錐にある撓みかな」が良いですね。
「雪」で「無垢の町並み」となるのも、「雪」で「堂が真白」になるのも、常識的過ぎると思います。
◎<狛犬>さんは、前に自分でもおっしゃっていたように、「理屈」が好きですね。
 「夜具の中」だから「雪の降る音がかすか」、「雪の音」がしたから「目覚め」た、「ゲームする子」は「雪景色」を見ないから「無縁」、「雪が積も」ったので「梅は汚き花と化し」た。こういう理屈に拘っていると、「詩」は逃げていってしまうでしょう。
 悪口を言いましたが、理屈のない二作は見所があります。
 「雪の道何処までも行く夢をみた」。「みた」と話し言葉にしたのはぶち壊しですが、ここを改めれば、象徴性の高い句になるでしょう。
 「雪明かり確かに故人の影みたり」は、「故人」に対する思いが出ていて良い句です。「確かに」・「みたり」の強調は不要なので、推敲してください。
◎<うーむ>さんの句では、「紫の薔薇へひとひら雪降りる」「オルゴール踊り子とまり山は雪」が、イメージが新鮮で良いです。(前者の「降りる」は要検討。後者は三段切れ的なので、字余りになっても「オルゴールの」。また、「とまり」は仮名だと意味が不安定なので、「止まり」と漢字を入れた方が無事でしょう。)
 「鍼灸師バンジョーつまびく春の雪」は材料過多だと思います。
◎<けいこ>さんの句は、どれも良いところを掴んでいます。
 しかし、それぞれ、言葉の使い方に惜しい点が見られます。「春雪に包まれてゐる浅き夢」は「淡雪」と「浅い夢」が付き過ぎ。「ベッド直す日課の向かふ春の雪」は「日課」が硬くムードに合わないのと、「向かふ」が曖昧なのが気になります。「枕辺の水のうまさや雪明り」は「うまさ」が言い過ぎ。「湖北ゆくバスに春雪深かりき」・「宿の湯の渡り廊下へ雪はげし」は、それぞれ「に」・「へ」で繋がない工夫がほしいです。
 ※私は、皆さんの句に言いたいことを言いました。今度は、皆さんが言いたいことを言う番です。私の句も俎板に載せてください。待っています。(泰二)

taiji-m * - * 11:16 * comments(0) * trackbacks(0)

雪の俳句・アンソロジー

写真は前回に続き、香田裕誌氏の御提供です。題は「雪の造形」。

<雪の句をお寄せください>
最近、ブログの新しいページを作っていませんでした。怠け虫にお尻を齧られたせいでしょうか?
その間に、アメリカで住宅バブルが弾けて、世界中の株価ががた落ち、中国で食品に農薬が添加されて、日本中が餃子嫌いになるなど、世の中は調子がおかしくなってきました。
天気の方もそれに共振したのか、立春前後に寒さがつのり、何回もの降雪。通勤などお出かけに不自由なさった方も多いと思います。
という訳で、皆さんの雪の句を集めて、このブログに並べ、その余りの多さに、天がうんざりして雪を止めることを祈りたいと思います。
皆さんの作った雪の句をお寄せください。季節は冬・春、どちらでも結構です。メールで、あるいは「comments」でお寄せください。

(句会ではありませんので、選句はありません。あとで、感想を募る予定はあります。)
寄せられた順に、このページに加えてゆきます。今までこのブログにコメントなさったことのない方もどうぞ。

[※雪の句アンソロジー※]
<そよ風>
だんだんと空重くなる雪催
初雪に共白髪また賜りぬ
駅前のチボリの森や雪化粧
掌を振りて通じる別れ雪椿
残月の光に浮かぶ春の雪

<白い鴉>
残雪の所々に鳩の糞
投げ返す土の混じりし雪つぶて
公園の猫の足跡春の雪
定位置に居る占師春の雪
陽の射して屋根から落ちる春の雪

<ウーフ>
雪吊の円錐にある撓みかな
遠き日の想ひ語れば外は雪
雪しんしん無垢の町並み賜りぬ
雪深々ニコライ堂の真白なり
鯉の口雪片ひかりと捉えけり

<狛犬>
雪の道何処までも行く夢をみた
夜具の中雪の降る音かすかなり
目覚めれば屋根から落ちる雪の音
ゲームする子等に無縁な雪景色
降りしきる雪に朧な円覚寺
雪の中深紅の鶴岡八幡宮
雪積もり梅は汚き花と化し
雪明かり確かに故人の影みたり

<うーむ>
紫の薔薇へひとひら雪降りる
日射し乗せ鈍行列車雪野ゆく
オルゴール踊り子とまり山は雪
雪の朝夫の手大きくあたたかく
鍼灸師バンジョーつまびく春の雪

<けいこ>
春雪に包まれてゐる浅き夢
ベッド直す日課の向かふ春の雪
枕辺の水のうまさや雪明り
湖北ゆくバスに春雪深かりき
宿の湯の渡り廊下へ雪はげし  

<泰二>
道端に靴売つてをり雪催
ぎつしりと雪降る空を鴉かな
雪の夜や音くりかへす洗濯機
夜の雪湯船のなかに眠り神
風船の色呑まれゆく雪催
擁きあふブロンズ像や春の雪


taiji-m * - * 23:17 * comments(0) * trackbacks(0)

ブログ記事の引用




 写真は前回に引き続き、香田裕誌氏の作品で、今回は「谷川岳天神平の秋景」です。













<ブログの記事の引用>

 今回、次のようなコメントをいただきました。

 「初めまして。鳴子屋と申します。
私が所属する句会で、現在・季重なり・の議題が出ていまして此方で勉強させていただきました。
つきましては狛犬様の論究の部分には特に感銘を受け、ぜひ句会の方々に紹介したいのですが、よろしいでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。」


 早速、狛犬さんにメールして、意向を伺いました。「OK」という御返事でした。
鳴子屋さん、どうぞ、お使いください。その際、このブログの名前と狛犬さんの名前を添えることをお願いします。

 ◎一般に、このブログの泰二の記事・作品・写真を引用することは、自由です。(その際はこのブログの名前を添えてください。)
 ただし、泰二以外の方の発言・作品の引用は許可が必要です。泰二のアドレスをご存知の方はメールで、そうでない方は、鳴子屋さんのように、「comments」を通してご連絡ください。
 
taiji-m * - * 21:22 * comments(1) * trackbacks(0)
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