写真は「ホタル蛾」。名前はとまった時の姿が蛍と似ているからでしょう。別に光ったりはしません。
前回に続いて「蛾」です。
一般に「蛾」は余り良いイメージを持たれていません。虚子にも「酌婦来る灯取虫より汚きが」という句があります。(今だったら人権問題になりそうな句ですが・・・)
しかし、中にはそうでもないのもあります。紹介してゆきたいと思います。
<ブログ俳句会の出句集です。>
下の作品が今回の参加者全員の出句です。
この中から良いと思う作品を4句選んで、その番号をメールか、この記事の下のcommentsから送信してください。
(出来たら、その句の感想・批評を30字以内で添えてください。)
○ただし、選句は出句した人に限ります。
☆選句期限 11月11日。
◎全ての選句をまとめ、このブログに高点順に並べて発表します。作者名(ブログ上の仮名)も添えます。感想・批評も評者名(同前)を添えて全て発表します。
<出句集>
1撮影会こわばるモデルの顔寒し
2冬の梅季語も死語なる温暖化
3寒空に石の地蔵の薄笑い
4舌先に檸檬冷たき朝かな
5寒暁のコンビニ青き灯を溢す
6寒々と待つ人の去りまた来たり
7座机に寒気積もりし子規の家
8おでん屋に坐るや曇る眼鏡かな
9初時雨川床の湯のこそばゆし
10にょきにょきと太き氷柱や滝近し
11冬日向猫それぞれの面構へ
12無口なる息子来たれり掘炬燵
13しばるるやブロンズ像の肋ら骨
14交番の灯し色濃き霜夜かな
15寒日和大道芸に銭投げて
16マネキンの肌の冷たき小六月
17闇汁の湯気に曇りし窓ガラス
18熱燗の無制限なる一人の夜
19一人より二人の寒さ初時雨
20夜焚き火や心の底へ降りていく
21老梅の紅を育む寒さかな
22小春の日一輪挿しに猫のひげ
※「猫のひげ」は草花の名。
23熱湯を足す仕舞ひ湯や柚子匂ふ
24くちびるの熱き躊躇ひ帰り花
25熱燗を無口手酌の夫婦かな
26絵心も詩心もなく狸汁
27湯豆腐やまつすぐな恋忘れたり
28しんしんと氷柱の長さ温度計
29寒の入朝の味噌汁うまきかな
30猫舌の君を笑いて牡丹鍋
31背を向けて笑い合つてる焚火かな
32とりあえず味噌とぬる燗あてがわれ
◎以上です。