写真は前回に続いて「アゲハ」ですが、違いがあります。今回のは後羽に赤い紋があります。前回のは雄。今回のは雌です。
<ブログ句会(第四回)選句と評>
◎5点「風入れて湯殿掃除や白木槿<けいこ>」
☆槿を揺らした風も通り抜けたのでしょうか。(句猫)
☆湯殿掃除には窓の開放が肝心。窓外の槿の白さが涼しげだ。(ウーフ)
☆すがすがしい気分になります。私なら「湯殿の掃除」としたい。(白い鴉)
☆癒しの風情結ぼれり(蚕豆)
☆「風入れて」の具象性が中七も下五も活かしている。清清しい。(たいじ)
◎3点「蔵窓の開けられしまま花芒<ウーフ>」
☆蔵窓にも花芒にも風を感ずる気持ちのよい句(けいこ)
☆蔵の虫干し、晴れた空、爽やかな風に芒が揺れている。(うーむ)
☆薄に蔵の白壁。絵のよう。蔵の窓を蔵窓はちと無理では。(弓子)
◎3点「松茸は外国生まれ土瓶蒸し<ときお>」
☆外国生まれでおもしろい句になりました(けいこ)
☆外国産でも土瓶蒸の味はたいした代わりは無い(烟水)
☆外国産でも土瓶蒸しです。それなりの香りもしますね。(白い鴉)
◎3点「ねじ花や我が家に第一反抗期<忘れな草>」
☆可憐な花に対して反抗期の子がいる(烟水)
☆素直に成長する事を祈ります。私なら「一人」としたい。(白い鴉)
☆片言で「いや」を連発している、かわいいねじ花にぴったり。(うーむ)
◎3点「廃屋の軒に連なる烏瓜<白い鴉>」
☆色付いた烏瓜が枯れた背景に映えますね。(句猫)
☆廃屋を一層侘しく見せる烏瓜からは天花粉、化粧水が採れまっせ。(ウーフ)
☆尾花の頃に生るれど(蚕豆)
◎3点「梨のつゆたらすにまかす園児かな<弓子>」
☆これはまる洗いだなと微笑ましく思いました。(句猫)
☆子供を見ている親の句(烟水)
☆ジューシーな梨にがぶりつく子供ら。園児という表現が具体的。(狛犬)
◎3点「式部の実母にセーラー服の日々<うーむ>」
☆母にも少女時代があった。セーラー服と式部の実が響き合っている(けいこ)
☆人も自然も順繰りなのですね。式部の実がそう教えてくれています。(そよ風)
☆実の細かさと夢色とが、母の若き日々への空想にマッチしている。(たいじ)
◎2点「母偲ぶ兄のしわぶき萩の宿<ウーフ>」
☆寂しい感じが秋の雰囲気と共に伝わると思いました。(句猫)
☆母の享年に近い年老いた兄弟がその母を偲ぶ姿が目に浮かびます。(狛犬)
◎2点「行き摩りの墓碑に屈めばほたる草<ウーフ>」
☆墓碑とホタル草の対比が実に俳句的。でもちょっとできすぎか。(狛犬)
☆何を語るや藍の色(蚕豆)
◎2点「毬栗や家路は遠き通学路<忘れな草>」
☆すっきりした句、緑多い道を行く子どもの姿が目に浮かぶ。(うーむ)
☆道草楽し我忘れ(蚕豆)
◎2点「庭先にお化け南瓜の並びけり<白い鴉>」
☆相当大きな南瓜を思う句(烟水)
☆でかい南瓜は見ているだけで訳もなく楽しい。(弓子)
◎2点「女郎花他生の事は許されよ<弓子>」
☆恨み・憎しみ・怒りから自由になりたい。女郎花が悲しい。(うーむ)
☆作者と女郎花の前世に何があったのか?言わぬ部分が魅力だ。(たいじ)
◎1点「夕空の奥の明るさ桐一葉<たいじ>」
☆桐一葉の侘しさを上五中七で明日に繋がる再生に導いているようだ。(そよ風)
◎1点「毒茸や赤銅色に月の蝕<たいじ>」
☆毒茸と月蝕の取り合わせが絶妙だ。この地球の影の侵食を見よ。(ウーフ)
◎1点「ドングリを焼いて食わせる峠茶屋<狛犬>」
☆団栗食べたことあります。まずかった。何か処理するの。(弓子)
◎1点「秋の草踏みて坂道降りにけり<烟水>」
☆単純明快。物足らないと感じ、選ぶ人少ないだろうなあ。(弓子)
◎1点「みちのくの彩の乱るる花野かな<けいこ>」
☆中七、彩の乱るるに情感を感じさせられた。(そよ風)
◎1点「白蛇に似たる木の根やつく法師<そよ風>」
☆白蛇の木の根が生々しいその木に鎮魂めく法師蝉の鳴き声(けいこ)
◎1点「幾百の島を眼下に萩咲けり<そよ風>」
☆島を眼下に見るには、萩より荻の方が相応しいかと思うのだが。(ウーフ)
◎1点「踏みしめるリハビリの足葛の花<句猫>」
☆頑張りの気持ちが嬉しい、素直な好印象の句。(そよ風)
◎1点「綱渡り南瓜色付くカラの車庫<句猫>」
☆綱渡りの意味が分かりません。でもこういう句の感じが好きです。(狛犬)
◎1点「月の神芒の原に矢を放つ<うーむ>」
☆月光を月の神の矢に譬えることで、美しい幻想世界が展開された。(たいじ)
◎1点「銀の波芒野渡る月の船<うーむ>」
☆夢があって良い。私なら「銀波の」としたい。(白い鴉)
※以上です。
※忘れな草さんへ。前回の貴アドレスに送信したら届きませんでした。正しいアドレスを再送してください。(泰二)
◇句猫さんへけいこさんから応援のコメントがありました。
◇うーむさんからも応援のコメントです。
◇句猫さんから返信のコメントがありました。(泰二)
<句猫さんへ(けいこ)>
六月に膝のお皿を割られたとか・・・大変でしたね。
その後のご経過は、いかがですか?このたびのブログ句会のご出句に、リハビリに励まれているご様子を拝見しまして、安心しました。痛みというものは、ご本人しかわからないもので、軽々しい励ましを言えませんが、私などの半分ぐらいのご年齢と伺っております。お若いので、ご回復も早いのではないのでしょうか。
私などは、俳句が精神安定剤にはならず、せいぜい癒し系のCDを聴くぐらいです。句猫さんは、ご出句なさっているので、俳句が精神安定剤になっているのでしょうか。
月並みなことしかいえませんが、どうぞご無理をなさらず、リハビリに励んでください。一日も早いご回復を願っております。(けいこ)
<句猫さんへ(うーむ)>
お怪我大変でしたね。膝は大切な所、どうかゆっくりあせらずに治してくださいませ。
けいこさん同様、今回の句会の句を読みながら、句猫さん順調に頑張っていらっしゃると思っておりました。リハビリの句も十年後には、あんなことがあったと思い出の一つとして、読み返されるのでしょう。日記もいいですが、俳句はやっぱりいいですよね。
私にとっては俳句と音楽は精神安定剤です。昔から登山など自然が大好きですが、今は4人の子どもの世話に追われ、なかなか街中の家を空けること、ままなりません。(4人の子どもの養育費の為『旅行』という文字も我が家には存在しません。)想像の世界だけでも野や山に身を置いて精神的に羽ばたく、ちょっとアブナイ気もしますが、自分にはかけがえのない時であります。
再び夏休みのような暑さ、整形外科の患者さんにはおつらいことと思いますが、どうぞお大事に。一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。(うーむ)
<句猫さんからのコメント>
暖かい励ましのコメントをどうもありがとうございました。おかげ様で、ペンギンよりは颯爽と歩けるまでになりました。モンゴルの泥風呂は無理ですが、どこかに湯治と洒落込んでみようかしら!?などと思える余裕が出てきました。
けいこ様、2ヶ月ごとのブログ句会で、青息吐息の私には、俳句が精神安定剤になるまでには、かなりの年月を要しそうです。が、うーむ様のおっしゃるとおり、17文字の中に思い出が詰め込められる(さらなる鍛錬が必要ですが…)俳句って本当にスゴイですね。
またブログ句会でお目にかかれることを楽しみにしております。この度は、本当にありがとうございました。「正座」ができるようになる日まで、リハビリに励みます!