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季語は必要か?

クロッカス上の写真の句の季語は「ものの芽」 (春)です。
 前回、精一さんから、「季語は必要か」という問いがありました。そのことを説明したいと思います。
 多くの結社(俳句の方では、グループを「結社」と呼びます。)は、理屈抜きに、約束事として季語を入れると決めています。「古臭い!」と嫌われそうな側面です。
 しかし、これには、千年を越える積み重ねの知恵があるのです。試しに、季語なしで、俳句を詠んでみてください。力も深みもある句を作るのは、かなり難儀です。大岡信さんの「百人百句」でも、取り上げられている無季の作者は百人中六人に過ぎません。
 特別な感性や才能を持っている人は別にして、季語を使った方が良い句が出来易いと言えるでしょう。
 季語には、芭蕉からでも三百年の積み重ねがあります。例えば「春の夜」には、芭蕉・蕪村・子規・虚子・・・が詠んだ「春の夜」の句のイメージが沈殿しています。貴方が「春の夜」と詠んだ途端、
三百年も積み重ねられてきたイメージが生き返るのです。これを使わない手はないと思います。歳時記でも、多くの例句を並べ、このイメージの積み重ねの一端を示そうとしています。

←(今朝・2月28日のクロッカスの芽)

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taiji-m * 季語について * 11:23 * comments(0) * trackbacks(0)

リンク!

俳句を作ってみようという方、
ことに、初めてやってみる方、
歓迎です。どうぞお入りくざさい。
taiji-m * - * 21:22 * comments(0) * trackbacks(0)

古典と新作(落語)

上の写真の句、季語は「犬ふぐり」で春です。
 テレビで春風亭昇太が、「自分は古典落語を形のまま覚えて演ずるのが不得手なので、新作の道を選んだ。」と言っていました。
 俳句にも、この両派があるようです。そして、私は、作者としては、ごりごりの(?)古典派なのに、読者としては、どっちも好きなのです。
 「遠山に日の当たりたる枯野かな」 高浜虚子。
 「くろがねの秋の風鈴鳴りにけり」 飯田蛇笏。
 「じゃんけんで負けて蛍に生まれたの」 池田澄子さん。
 「桜咲く そうだヤカンを買いに行こ」 中原幸子さん。
どれも「いいなぁ」と思います。
 あなたはどちらがお好きでしょう?

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<投稿・桜句猫さん>
[投句](1)「冬木の芽ライトアップでかくれんぼ」 
   (2)「冬の朝鴉の声も白く映ゆ」 
[質問] 池田澄子さんの「じゃんけんで〜」の句、分りません。
<感想・泰二>
[質問に]
 前生で人間だったけれど、再生する時、何に生まれ変わるかを決めるじゃんけんで負けてしまって、蛍になったその蛍が作者に身の上を話しているのだと思います。
[投句に]
 2句とも、良い題材を掴んでいます。普段から物を良く見、良く感じているのでしょう。まとめ方の問題としては、(1)は「〜で〜する」という形は理屈っぽい感じになって損をしがちです。素直に「電飾に隠されてゐる冬木の芽」ではどうでしょうか?
(2)は、「息白し」という冬の季語があるので、これを使うともっと上手く表現出来ると思います。

<再投句・句猫さん>
Bの句、ご教示の「息白し」を使って「目の端のカラスも我も息白し」では?
<感想・泰二>
一番言いたかったという、「鴉も私と同じように生きているんだな」という気持ちが上手く出せましたね。

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taiji-m * - * 14:44 * comments(10) * trackbacks(0)

事実とイメージ

句は永田耕衣さんの代表句の一つです。(この句の季語は「蝸牛」で夏です。)
写真は庭で撮った蝸牛の交尾。
蝸牛は、耕衣さんの想像したような、昆虫型の交尾はしません。雌雄同性で、交尾のとき写真のように二本の管で互いに精子を遣り取りします。
しかし、だからといって、耕衣さんのこの句を否定する人はいません。この句のイメージに強い実在感があるからです。俳句では事実より、イメージが大切だと思います。

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<投稿・句猫さん>
[投句]A「シリウスよ学びの日々も遥かなり」
   B「冬日和深呼吸して身を染めん」  
[質問]、「シリウス」は冬の季語になりますか?
<感想・泰二>
[質問に]、従来の歳時記では、「シリウス」を季語としていません。しかし、最近のものは「冬の星」の傍題として載せています。
[投句に]、A「学びの日々も」は古めかしいので、「学生の日々」ではどうですか?
 B冬の黒いほどに澄んだ空に同化したい気持ちが出ています。ただ、「〜して〜しよう」という形は、理屈っぽい感じがするので、表現を練り直してください。

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taiji-m * - * 22:23 * comments(3) * trackbacks(0)

こんなのもあります。


庭で団子虫が抱き合っていました。
見られていることも、写真を撮られていることも
お構いなし。ひたすら抱き合っていました。
そこで、一句。というわけです
この句の季語は「行く春」(晩春)です。

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<投句・精一さん(無季派)>
 A「目に眩し寿町の桜かな」
 B「季語もなく寿町を通り抜け」
 C「糞尿とおでんの臭気の寿町」
<感想・泰二>
A「目に」は不要でしょう。
B、原句では、上五が説明くさいので「季語もなき」の方がいいでしょう。
C、おでんは「匂い」でしょう。俳句は切れるものなら一箇所切った方がいいので、「糞尿とおでんのにおい寿町」ではどうでしょうか?

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taiji-m * - * 14:50 * comments(12) * trackbacks(0)

例えば、こんな具合です。



干し椎茸に日を当てるために縁側に並べました。
写真に撮ってみると、面白い画像だったし、
冬らしい感じもしたので、それをそのまま
句にしてみました。
この句で、季節を表す言葉(季語と呼びます)は末尾の「冬」です。

あなたも、気に入った景色、暮らしの中で浮かんだことなど、早速一句作ってみませんか。
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<投句・桜小姑さん>
 「冬の陽に干し椎茸の甲羅干し」
<感想・泰二>
中七・下五は写真の光景を捉えていますね。「冬の陽に」は説明くさいので、「冬ぬくし」とか、すこし外したらどうですか?

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taiji-m * - * 22:24 * comments(3) * trackbacks(0)
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