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俳句問答、「理屈について」

写真は「かのこ蛾」です。明るい時間にも見かける蛾です。

<俳句問答、「理屈について」>
ブログの常連のお一人、狛犬さんと、「俳句と理屈」についてメールを交わしました。結論は俳句の本質に踏み込むものになりました。皆さんにも読んでいただきたいので、そのダイジェストをここに載せます。

<泰二の批判>
今回のブログ句会の狛犬さんの作品に共通する欠点は「理屈」です。「理屈」で説明して読者に「分らせよう」としている点です。俳句は読者に「感じて」もらうもので、「分って」もらうものではないのです。

<狛犬さんの反論>
作者と読者の間に共通の経験があれば、共感が生まれやすいのですが、これはめったにないことなので、この両者の経験の隙間を埋めようとすると、どうしても説明や理屈を入れざるを得なくなるというわけです。
例えば、一茶の「やれ打つな蝿が手をする足をする」を説明抜きの写生で「縁側で蝿が手をする足をする」としたら、面白くもないでしょう。
「蝿が手をする足をする」様子だから「打つな」という理屈を入れることで、蝿の動作がまるで謝っているように見える面白さが生まれ、読者にも共感されると思うのです。。
こうは言っても、実は、直感としては確かに俳句に理屈を入れると良くないかもしれないと思う自分もいるのですが、そう言う自分が、理屈を主張する自分を説得できないところに歯がゆさを感じているのが本当のところかもしれません。

<泰二の再論>
理屈の俳句が好きだというのは、好みの問題ですから、「お好きなように」と言う他はないでしょう。
ただ、理論の上で、「理解」と「共感」をごっちゃにするのは止めてもらいたいです。
電化製品のマニュアルの説明が分り易くても、「感動」する人はいないでしょう。
文芸は、分らなくても「感動」することがあるのです。
虚子の「遠山に日の当たりたる枯野かな」の良さを説明出来た人はいません。けれど、この句は多くの人に、「近代俳句の歴史に残る作品」と言われています。

俳句は分るものではなく、感じるものなのです。相手に分らせる工夫より相手に感じさせる工夫をして欲しいと思います。

「山鳩よみればまはりに雪がふる」
「ちるさくら海あをければ海へちる」
どちらも、阿呆な句であります。雪が降っているのは見れば分ることです。また、海が青いからといって散る桜などありません。
でも、この二句は作者、高屋窓秋の代表作と目されています。(私も、好きな句です。)

<狛犬さんの論究>
「理解」と「共感」をごっちゃにするなとのご指摘、最初は、「理解と共感が違うのは分かり切った話だ。しかし、理解があってこそ共感があるのだ。もし、理解無くして共感があるとすればまさに禅問答ではないか・・・」
と泰二さんの論を軽んじておりました。しかし、その内に、「もしかしたら、本当に俳句とは禅問答なのではないか」と思い直すに至りました。
つまり、俳句は数語の集まりに過ぎませんが、一つ一つの語が読者に連想の輪を広げさせ、この連想の輪が干渉しあって、読者の独自の世界を創造させるのではないのかと。
いわば、俳句とは作者の仕掛けたキーワードによって、読者自身が独自の創作を始めるという巧妙で独特の文学形態なのかもしれない。
とするならば、理屈や説明はまさに読者の自由な連想の輪を制限する要素ですから、「俳句では、理屈はマイナスだ」という泰二さんの論が、正しいのかもしれないという気になってきました。
季語の必要性についても、季語とは日本人が共通に連想の輪を広げやすい言葉だとして納得がゆきます。
こう考えてくると共感と言うよりも増感(造感)といった方が良いかもしれませんね。作者よりも読者の方がより感動的な世界を創造する場合もあるわけで、そうなると正に増感作用といえるかもしれません。
taiji-m * 俳句と理屈 * 16:18 * comments(1) * trackbacks(0)

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コメント

初めまして。鳴子屋と申します。
私が所属する句会で、現在・季重なり・の議題が出ていまして此方で勉強させていただきました。
つきましては狛犬様の論究の部分には特に感銘を受け、ぜひ句会の方々に紹介したいのですが、よろしいでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
Comment by 鳴子屋 @ 2008/02/01 11:28 AM
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