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泰二句集

手書き句集
 このブログの9月6日の記事「⊆賞のお祝いに、白紙の冊子(40ページ)を2冊いただいた。 それまでの作品から、時期別に40句ずつ自選して、冊子に一頁一句ずつ筆で書いた。」。写真はその一部です。

<泰二の句集・第二部>
 
9月6日のブログに載せたように、8月に「松崎泰二句集」を出しました。
今日はその第二部の40句を載せようと思います。平成5年〜13年の作品です。

母方の山ふところの春田かな
夕空の紺のつめたき葱坊主
卯の花くたし樹の多き町に住み
河骨の花得し水のひかりかな
竹煮草葬りの列は風のなか

優曇華や夜に入りてより波の音
弟に父のおもかげ菊なます
一日の音消えてゐるねこじやらし
大空のひかりとなりし木の葉かな
雪の上真青の夜の来てゐたり

にはとこの芽のほぐれゆくひかりかな
学問の社のおたまじやくしかな
短日や駅の鏡におのれゐて
ころがして鶯餅が生まれけり
葉桜の昼たれも居ずたれも来ず

その花は空の色して冬隣
冬ぬくき渚をあるく鴉かな
山彦が消えて二月の峠かな
新涼の秤に載つてみたりけり
握り飯草の穂に日のゆたかなる

きさらぎや葬のあとの五六人
風吹いてをり蟷螂の脱ぎし殻
大年の草と語らふ風のあり
文庫蔵開いてゐたる端午かな
栗の花貝塚海を忘れたる

ゆく水の映せる空や業平忌
萩の寺還らぬ鐘のはなしなど
ぬばたまの夜の雲ひかる野分かな
風花や少年神を疑はず
理科室の着色壜の余寒かな

鳥ぐもりオルガン音を忘れたる
天皇の長靴すがた忘れ汐
日にさらす父の軍隊手牒かな
ががんぼの漂うてゐる手足かな
噴水の頂点白し神の旅

風除けの木に豊年の雀たち
霜を降らせて一天の星のかず
もの焚くや大つごもりの低き空
豚の耳透けて冬至の朝かな
春昼やキリンの貌が下りてくる

※孫たちのためのプリントには句ごとに註も付けました。その一例を上げておきます。
「竹煮草葬りの列は風のなか」
 母の実家(群馬)での葬儀の風習を思い出して。
「学問の社のおたまじやくしかな」
 湯島天神の池。「蝌蚪(カト)」と言うのは好かない。
「ころがして鶯餅が生まれけり」
 幼時の思い出。町(浅草)の和菓子屋の奥で。
「ががんぼの漂うてゐる手足かな」
 弟、他界。同時詠に「ががんぼや兄弟ゐなくなりにけり」。
taiji-m * - * 15:23 * comments(0) * trackbacks(0)

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